
1998年11月29日。
スティーブン・ジェラードがアンフィールドの芝を初めて踏んでから、今日で27年が経ちます。
彼のキャリアを知る私達にとって、この瞬間は“始まり”以上の意味を持っています。
ひとりの地元少年が、やがてクラブを背負い、歴史を動かし、精神を象徴する存在へと成長していく――その物語の第一歩が、この日だったのです。
■ 緊張と決意が入り混じったデビュー戦
ジェラードが投入されたのは、ブラックバーン戦の終盤でした。
背番号28。
ぎこちない足取りでタッチライン際を走り出した彼は、何よりもチームの助けになりたいという一途さを漂わせていました。
後に本人が語ったように、あの日の彼は「プレーしたことをほとんど覚えていない」ほど緊張していたそうです。
しかし、その短い時間の中でも、激しく、果敢に、そして迷いのないプレーを見せていました。

■ “キャプテン・ジェラード”への道が始まった日
あの日の若きミッドフィルダーが、
・イスタンブールの奇跡の中心となり
・数々のビッグマッチでチームを牽引し
・ピッチ内外でリバプールの象徴となり
・誰よりもエンブレムの重みを理解する存在となる
その未来を誰が予想できたでしょうか。
ジェラードの物語はドラマではなく、現実でありながら、なお“神話”のように語り継がれるべきものです。
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■ 27年という歳月が教えてくれること
27年という月日が流れても、彼の名前に宿る重さは少しも衰えることがありません。
いまの若いサポーターでも、ジェラードの動画を見れば一瞬で理解できるはずです。
「リバプールとは何か」
「クラブを背負うとはどういうことか」
その答えを最も体現していた選手のひとりが、間違いなくジェラードです。
彼が初めてピッチに立った日の映像や写真を見るたび、私達は思い返すことができます。
この日がなければ、その後の数々の歓喜や記憶は生まれなかったのだと。

■ 未来のリバプールに受け継がれるDNA
ジェラードは、もはや“過去の偉大な選手”という枠に収まりません。
彼が示した姿勢、勝利への渇望、クラブへの忠誠心は、現在のチームにも確実に受け継がれているのです。
27年前に始まったその物語は、いまもリバプールのDNAとして脈打ち続けています。
そしてこれからも、多くの選手がジェラードの背中に触れながら成長していくことでしょう。
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■ あの日の歓びを、今日また思い出す
リバプールにとって、11月29日は特別な日です。
この日があったからこそ、私達は彼の数々の名場面に出会うことができました。
スティーブン・ジェラード。
その名を今日あらためて噛みしめながら、27年前のデビューを静かに祝いたいと思います。

■今、スティーブン・ジェラードを語る意味
現在、リバプール周辺は深い霧に包まれています。
灯を探している状態、出口を見出そうとしている時だとも言えるでしょう。
こんな状況だからこそ、私はこう思ったのです。
今だから、スティーブン・ジェラードのことを書く意味はあるだろうと。
リバプールが、KOPが辛いとき、しんどい時、スティービーのことを思い出してみる。
それは決して意味のないことだとは思いません。
どんなに追い込まれても、どれほど逆境にあっても、スティービーは諦めない人だった。
プレミアリーグのタイトルこそ獲れませんでしたが、スティービーは間違いなく、それ以上に大切なものをリバプールに届けてくれたのです。
※追記
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