イスタンブールの奇跡を起こした翌シーズン、リバプールはFAカップ決勝へと進み、このときは多くの人々がレッズの優勝を予想していたことと思います。
なぜなら、対戦相手がいわゆる昇格組、ウェストハムだったからです。
しかし、試合展開は、予想とはまったく異なるものとなりました。
2006年の今日、5月13日。
FAカップ決勝、対ウェストハム。
先制したウェストハムは、すぐさま2点目を奪い、スタジアムは重たい雰囲気に包まれ・・・。
失点の仕方が、2点ともミスが絡んでいただけに、もはやアウトか?と、多くの人々が思う中。
このときも、リバプールは諦めませんでした。
2失点した4分後に、シセが1点を返し、さらにはジェラードが同点ゴール!
しかしながら、ドラマはここで終わりませんでした。
セカンドハーフの19分に、ウェストハムが、またもやリード。
2-3のまま、試合は推移し、時計は90分を回っていました。
このときは、さすがのリバプールファンも肩を落としていたことでしょう。
そこに大きなドラマが待っていました。
試合終了直前の追加タイムに、スティーブン・ジェラードが、強烈な弾丸ミドルをゴールに叩き込み同点に!
結果的には、PK戦までもつれ込み、ぺぺ・レイナが3本をストップしたことにより、リバプールが栄冠を手にしました。
あのスティーブン・ジェラードの劇的過ぎるゴール。
土壇場で、決められるだけでもすごいのに、そのシュートの弾道たるや!凄まじいほどのパワー、魂がこもっていました。
ジェラードの同点ゴールを生むには、伏線があり、中盤のプレイヤーを交代することにより、ベニテスは、ジェラードを一列前に上げ、シュートを狙えるポジションに据えていた。
いろいろな要素が重なっての奇跡だったと思います。
私の中では、シュートの凄さ!という点において、イスタンブールの奇跡にも匹敵するドラマとして、記憶に刻まれております。
これを書きながら、嗚呼、今年のFAカップ決勝へ行きたかった・・・・。
と、思いつつ、それらすべての交錯するものをラスト・アンフィールドにぶつけてほしい!
そう願わずにいられません。