リバプールというクラブは、時としてとんでもない奇跡を起こすことがあります。
あの時もそうでした。
5年前の今日、場所はアンフィールド。
リバプールは、絶対的に不利な条件下、チャンピオンズリーグ準決勝セカンドレグのバルセロナ戦に臨み。
バルセロナホームでのファーストレグでは、リバプールはアウェイで3-0の完敗。
アンフィールドでは4ゴールが必要だったし、しかもクリーンシートが求められていました。
当時は、アウェイゴールのルールがありましたが、リバプールはアウェイで得点なし。
これは、どう考えてもバルセロナが有利に思えたわけですが、私達はリバプールであり、会場はアンフィールド!
さらに言えば、リバプールにとって非常に厳しかったのは、最低でも4ゴールが必要な中、エースのモハメド・サラーとロベルト・フィルミーノが欠場。
あの日、フロントでスタメンを務めたのは、サディオ・マネ、ディボック・オリギ、シェルダン・シャキリという顔ぶれでした。
抜擢されたディボック・オリギは期待に応え、7分の段階で先制ゴールを決めています。
試合の入りとしてはよし!
ただ、まだまだゴールが必要であり、失点は許されない。
さらに、リバプールには不運が襲います。
左サイドバックのアンディ・ロバートソンがプレイ続行不能となり、ハーフタイムをはさんで交代。
そこでピッチに入ったのがジョルジニオ・ワイナルドゥムでしたね。
ここに、リバプールの勝負にかけるメッセージがあったように思います。
左サイドバックを下げて、ジニを送り込んだこと。
このことが壮大なドラマが幕を開けることになったのです。
セカンドハーフからピッチに入ったジニが、54分、56分と立て続けにゴール!
絶妙な時間帯での追加点でした。
それでもリバプールには、まだ1点が不足している。
そんなとき、79分に、大きなゴールが生まれます。
トレント・アレクサンダー=アーノルドが、トリッキーなコーナーキック!
それに反応したディボック・オリギがゲット!
呆然とするバルセロナのイレブン。
あれは、トレントの判断が素晴らしかったですが、ボール・ボーイのファイン・プレイでもありましたね。
これでスコアは4-0に。
ただ、優勢なレッズですが、バルセロナに1点を与えてしまえば、夢が潰えます。
しかし、この日のリバプールは、ディフェンス面での集中も凄かった。
鉄壁の守備により見事にクリーンシートを達成!
バルセロナに1点も与えることなく、勝利を決めました。
リバプールというチームは、こういうことが出来てしまうのですね。
昔からそうでした。
アンフィールドは、夢の会場だ!と、私は心から思いました。
逆に、バルセロナからすれば、アンフィールドは地獄だったことでしょう。
アウェイチームにとってのアンフィールドは、魔物が棲む場所。
リバプールというクラブには、これほどのメンタリティーがあるのですから、魅了される人々がいたとしても不思議ではありません。
まさに、リバプールがリバプールであることを世界に示した大勝負でした!