時の流れを感じることがあります。
たとえば、リバプールでかつて大活躍したプレイヤーのことを思い出したりする瞬間もそう。
2007年の今日、7月4日、フェルナンド・トーレスのリバプール入りが決まりました。
あれからもう、約10年の歳月が経つのですね。
アトレティコからフェルナンド・トーレスがやってくると決まったときには、ものすごく嬉しかったし、期待感をもったものでした。
フェルナンド・トーレスが、リバプールでのデビュー戦出場を果たすのは、同年8月11日のことになりますが、その持っている雰囲気、たたずまいだけでもオーラを感じたものでした。
いきなりインパクトのあるデビューを果たしたことも記憶に残っています。
ある日、私はかなり早起きをして、何気なくTwitterを開いてみると、「フェルナンド・トーレンスが、トランスファー・リクエストを出したようだ」というツイートを目にしました。
あのときは、正直に言って、かなりショックでした。
リバプールで幸せに過ごしていると思っていたし、フェルナンド・トーレスをより活かし、プレイしやすくするために、リバプールはルイス・スアレスの獲得をほぼ決めていた時期でしたからね。
さらに、その行き先がチェルシーということで、ファンの間にも、かなりの衝撃が奔りました。
しかし、フェルナンド・トーレスのチェルシー行きは、ある意味失敗だったと言えそうです。
リバプール時代には、スティーブン・ジェラードやシャビ・アロンソあるいはぺぺ・レイナまでもが、常にフェルナンド・トーレスのいる位置や動きを意識していて、ゴールを決めさせてあげようという雰囲気に満ちていました。
それが、チェルシーへ行けば、たとえばフェルナンド・トーレスとドログバが共に走れば、チームメイトは、まずドログバへのパスを優先するという光景も見られました。
ただ、コップとフェルナンド・トーレスの関係を修復する日がやって来たことは、今思い出してもほっとする出来事です。
チーム・ジェラードの一員として、アンフィールドへ帰って来たフェルナンド・トーレスは、ルイス・スアレスとのツートップを組みましたね。
あの時が、本当の再会であり、お別れだったと、私は思っています。
フェルナンド・トーレス。
リバプールでの公式戦出場142試合。
ゴールネットを揺らした数は81。
間違いなく、リバプールの9番でした。