リバプールの前指揮官であるユルゲン・クロップ監督が、レジェンズマッチの関係でアンフィールドに帰って来ています。
せっかくの機会ですし、クロップさんの言葉をご紹介していこうと思うのですが、やはり各記者からはモハメド・サラーのことについてのコメントを求める傾向が強いようです。
ユルゲン・クロップがアンフィールドに戻ってきた。
その言葉の中心にあったのは、ひとりの選手への揺るぎない評価でもありました。
モハメド・サラー
数字だけでは測れない存在に対し、クロップさんは、こう断言しました。
「疑いの余地はない」
「彼は間違いなく、あの領域にいる存在だ」と。
クロップさんはそう語り始めました。
「他の選手と比較することはできないよ。私が一緒に仕事をしてきた選手たちの中でしか語れないからね。ただ、私がリバプールに関わってきたこの期間において、彼がクラブ史上でも最高の選手たちの一人であることは間違いない」
だが、その評価すら、クロップさんにとっては説明の必要がないものだったようです。
「そんなことを私が言う必要はない。数字を見れば、すでに特別だと分かるはずだからね」
435試合、255ゴール、119アシスト。
その数字は、あまりにも雄弁。
数字の先にある“基準”
クロップさんが語ったのは、記録そのものではなく、その先にあるものでした。
「彼が残してきた数字、そして彼が打ち立てた基準、そのいくつかは、いや、おそらくそのすべてが、今後も破られることはないだろう。現代のプレミアリーグでは特にね。あれをやるなんて、正直言って常軌を逸しているよ」
サラーは結果を残しただけではなく、その過程において、求められる水準そのものを書き換えたと言えるでしょう。
「彼はチームを本当に成功へと導いてくれた。そして彼自身も成功した。それはこのスポーツでは珍しいことだ。ただ、ストライカーである以上、批判を受けることもある」
成功と批判、その両方を引き受けながら、なお自分であり続けること。
それこそが、最も難しいことなのでしょうね。
プロフェッショナルとしての完成形
「すべてに向き合いながら、自分を見失わずにいるのは本当に難しいことなんだ。彼はそれを並外れた形でやってのけた。私がこれまで出会ってきた中でも、最高のプロフェッショナルの一人であり、人としても最高の一人だよ」
二人の間には、時に衝突もありました。
「この前もメッセージをやり取りしたんだ。意見がぶつかることもあったけれど、それはいつも正しい理由があってのことだったし、すべて問題なかった。今振り返れば、なおさらね」
それは、同じ基準を共有していた者同士の対話だったのでしょう。
疑いの余地はない
「彼は間違いなく、歴代最高の一人だ。疑いの余地はまったくない」
クロップさんの言葉は、そこで静かに結ばれていきます。
その評価は現在にとどまってはいませんでした。
「正直、あと6年、あるいは7年プレーしても驚かないよ。彼は信じられないほどのプロフェッショナルだ。どれだけ努力できるか、どれだけリカバリーに投資できるか、彼は常に新しい情報を取り入れ、良くなければすぐに捨てることもできるのだからね」
完成された選手。
それは、単に結果を残した者のことではないと私は思います。
基準を変え、時代を定義し、それでもなお自分であり続けた者にのみ与えられる言葉ではないでしょうか。
モハメド・サラーは、その領域にいる。
それをクロップさんの言葉が鮮やかに立証してくれたように感じました。
時代がプレミアリーグになってからを考えたとき、やはりモハメド・サラーというフォワードは傑出していたと思います。
今の激しく速いフットボールのスタイルになった上で、これだけの成果をあげることがどれだけ困難か。
あと少し残された時間において、私もモーのプレーを食い入るように見つめたいと思います。