いまや、トレント・アレクサンダー=アーノルドと共に世界でも屈指のサイドバックと称されるアンディ・ロバートソン。
ハル・シティからリバプールへとやって来たのは2017年夏のことで、今思えば、嘘のような安価での補強でした。
また、2016年からリバプールに加わったジョエル・マティプは、シャルケとの契約満了によるフリートランスファーでした。
この補強について、ユルゲン・クロップ監督は、比較的簡単に獲得をすることができたと語ったそうです。
これは、ユルゲン・クロップ監督が、かつてアーセナルを指揮していたアーセン・ベンゲル氏と対談をした際に出た話題だそうで、talksportが記事にしています。
この対談の中でユルゲン・クロップ監督は、この2人を獲得する際には、どのクラブも注目をしていなかったという趣旨の発言をしています。
たとえば、アンディ・ロバートソンについては、ディフェンス能力に疑問を持たれていたと。
ユルゲン・クロップ監督は言います。
「アンディ・ロバートソンは、センセーショナルな攻撃力を持っていたが、誰も彼を欲しがらなかったね。ディフェンスが良くなかったからだ」
さらに、ユルゲン・クロップ監督は、「今、彼を見てもらえば、守備とは何かを学ぶことが出来るだろう」ともしています。
ジョエル・マティプに関しては、こんなことを言っています。
「ジョエル・マティプはフリートランスファーになっていた。誰も彼に関心を持っていなかったよ。これは本当のことだ」
その流れの中で、ユルゲン・クロップ監督は、「他のチームをいつまでも眠らせておくことはできない」趣旨の発言をし、すぐに獲得を決めてしまったことを明かしています。
どのように指導をし、どんな起用法をすれば、この選手は伸びるか?
それが、ユルゲン・クロップ監督には見えるようです。
いまや、彼等に評価額を付けるとすれば、簡単に数倍の値に跳ね上がることでしょう。
ビッグネームを獲得することにも夢がありますが、こうしてノーマークのプレイヤーがブレイクするのは、監督冥利に尽きるでしょうね。
サディオ・マネ、モハメド・サラーであっても、ずっと活躍をしていましたが、ワールドクラス!と称されるようになったのは、リバプールへ来てからだと言っていいでしょう。
また、リバプールへやって来た当初、役割が不明確だったロベルト・フィルミーノにストライカーの役割を委ねたのもユルゲン・クロップ監督であり、以降ボビーは水を得た魚のような大活躍を見せるようになります。
強いチームにするためには、能力の高いプレイヤーが必要なのは勿論です。
ただ、大金を使ってビッグネームを引っ張って来ることだけが真の補強ではない。
そのことをユルゲン・クロップ監督が教えてくれました。
それを考えると、日々の地道なスカウト活動、発掘に充てる労力は貴重ですね。
誰が、ロボを見て、これほどまでに素晴らしい左サイドバックになると言い当てたでしょうか。
だから、フットボールは面白いし、夢がある。
今後、もしユルゲン・クロップ監督が、意外なタレントを連れて来るようなことがあれば、その成長過程を見て行くことも面白いですね。
眼力を持ち合わせた指導者を持つということは、クラブにとって、多くの面で恩恵を与えるようです。