ヨーロッパリーグ、ラウンド16で対戦したリバプールとマンチェスター・ユナイテッドですが、オールドトラフォードで開催されたセカンドレグでは、両チームのサポーターが衝突する事態が起きています。
そもそも、こういった状況になってしまった一番の要因は、ファーストレグの際に、一部のマンチェスター・ユナイテッドサポーターが、ヒルズボロの悲劇を茶化すチャントを歌ったことに端を発しています。
この対戦では、フェライニのエルボー問題も議論になりましたが、UEFAとしては、ユナイテッドサポーターが歌ったチャントのほうを重要視し、調査に乗り出しているようです。
UEFAは、両チームに書類の提出等を求めているようで、おそらく関係者からの聞き取りも行われているものと思われます。
私は、以前もこの場で書きましたが、フェライニのラフプレイも問題はあるものの、ヒルズボロの悲劇を貶めた行為を取ったことこそ、重く受けとめられるべきことだと思ってきました。
ライバル同士の対戦ですから、熱くなるのは理解できます。
また、ある程度エキサイトしたほうが、盛り上がるというプラス効果もあることでしょう。
しかし、人として触れてはならないことだって、世の中にはあると思うのです。
ヒルズボロの悲劇は、リバプールが長年大切にし、哀悼の意を表し続けてきたもので、聖なるものと表現してもいいでしょう。
一部とはいえ、マンチェスター・ユナイテッドのサポーターが取った行動を黙認することは、フットボール界の秩序を守れなくするとも、私は考えます。
以前も書いたので、重複してしまいますが、マンチェスター・ユナイテッド並びにサポーターが、自発的に反省の意を表し、しっかりとこの問題にけじめをつける必要があるのではないでしょうか。
このまま、何も区切りをつけずにおけば、今後も長年にわたり続いていくであろう名門両チームの試合が、常にネガティブなものを抱えてしまうと考える次第です。
UEFAが調査に乗り出したことは由としても、私としては、マンチェスター・ユナイテッドサイドが、自発的な反省を表明すべきだと思っています。