今年の夏、現時点において、リバプールは3人の補強を行っています。
コスタス・ツィミカスに関しては、念願だったアンディ・ロバートソンのバックアッパーという意味合いが強いだろうし、いずれポジション争いが起こるようになれば理想的だといったところでしょうか。
今回取り上げたいのは、チアゴ・アルカンタラとディオゴ・ジョタのこと。
私は、この2人を獲得したことは、リバプールが現状維持ではなく、より進化するために必要だったプレイヤーをピンポイントで連れて来た。
そう思えて仕方ありません。
おそらくは、よく練りに練った補強だったのではないか。
そのように考えている次第です。
プレミアリーグは競争が激しく、下位のチームといっても侮れません。
ましてや、上位争いをするチームは、すべからく改善をしてくる。
さらに、リバプールの場合には、チャンピオンズリーグを制覇し、プレミアリーグも獲ったのですから、研究されて当たり前。
そのことが顕著に出たのが、開幕節となったリーズ戦だったのではないでしょうか。
リバプールの攻撃。
勿論、世界に誇るフロントスリーがいます。
一方で、チャンスメイクをする役回りが必要で、昨シーズンまでは、多くが両サイドバックが関与していた。
今シーズンも、両サイドバックには期待がかかりますが、おそらくユルゲン・クロップ監督は、何かしらの変化を求め、より多彩なチームプレイが出来る布陣を希求したのではないかと。
あえて言えば、昨シーズンまでのリバプールに不足する部分があれば、それは中盤におけるクリエイティブ性だった。
これは、キャリアも豊富で、速くてアグレッシブなプレイにも適応できるチアゴを連れて来ることで、更なる進化のために重要なピースとして位置づけられる。
さらに、フロントスリーの誰かが欠けたとき、あるいはアクセントを付けたいときに、ディオゴ・ジョタはリバプールにとってフィットする数少ないタレントだったのではないか。
これは、必殺のピンポイントだと言えそうです。
補強の場合、ポジションで新戦力を選ぶことも当然ありますが、戦術面を考慮してチョイスするケースもある。
チアゴ、ジョタの獲得には、往々にして、そういう側面もあったのではないか。
私は、そう思っています。
チアゴ、ジョタが、今後よりフィットしてくれば、リバプールはより多彩な攻撃を繰り出せることになる。
おそらく、チアゴを入れた意味は、中央突破を含めた両サイドバック以外の選択肢を創ること。
放射状のパスを展開できるだけに留まらず、縦に鋭いボールを入れてくるチアゴ。
細い道であっても通してくるスキル。
これこそ、リバプールが求めていたものではないでしょうか。
ライバルチーム達は、リバプールを研究し、自らを改善している途上にある。
ならば、リバプールはチャンピオンになったことに胡座をかかず、より進化することを求めていく。
一所に留まらない動き。
即ち、成功してもあえて変化を求めたことは、連覇を狙っているからに他ありません。
今シーズンのレッズ!
一言、楽しみです。