主力級を怪我で欠いている影響もあり、このところ攻撃のダイナミズムが影をひそめた感のあったリバプールですが、ウェストハム戦では多くのシュートを放ち、チャンスメイクのパターンも多彩だったと思います。
ここ数試合では見られなかった連携したプレイもあったし、波状攻撃をするシーンも何度となく実現出来ていたと感じます。
今回は、今一度この試合のスタッツを振り返りながら、ウェストハム対リバプール戦について若干の検証をしてみたいと思います。
まず、0-4で勝利したウェストハム戦の試合展開になった、ひとつの要因としては、ウェストハムは守備にも人数をかけ、ディフェンスに意識を置きつつも、攻撃にも出て来ていたということがあげられると思います。
深い位置に引っ込んだままでいられるよりも、リバプールとしてはチャンスを創り出しやすい環境にあったのではないでしょうか。
しかし、基本的にはウェストハムは守備に人数をかけており、そこをリバプールがどう崩して行ったかが、ある程度スタッツから見えてくるように思えます。
主立ったスタッツについては、次のとおりです。
■トータルシュート数
リバプール26、ウェストハム10
■ショット・オン・ターゲット(枠内シュート)
リバプール11、ウェストハム3
■ボックス外からのシュート
リバプール11、ウェストハム3
■ボックス内でのシュート
リバプール15、ウェストハム7
■ポゼッション
リバプール66.7パーセント、ウェストハム33.3パーセント
■トータルパス数
リバプール594、ウェストハム289
リバプールが強さを発揮するときには、まずパスの本数で相手を圧倒するという傾向がありますが、今回も数字として表れています。
ただ、私が注目したいのは、枠外からのシュート数です。
リバプールは、実に11本のシュートをボックスの外から放っています。
これが、ウェストハムの守備網を崩していったのではないかと愚考します。
下位のチームがリバプールと対戦をする際には、だいたいの場合、ラインを下げて守備を固めてきます。
これを崩すには、ドリブルで仕掛けるか、ボックスの外から根気強くシュートを狙っていくかということが有効だと思います。
リバプールが、それを実行したことが、スタッツではっきりと見て取れます。
下位を相手にした試合で、リバプールが取りこぼしをしなければ、もっと順位は上にいただろうし、勝ち点も上積みできていたことでしょう。
来シーズンは、その部分を課題のひとつにしたいですね。
私としては、ウェストハムとの対戦において、工夫の目が見えた。
そんな風に思っております。