プレイヤー

黒子の役割が出来るリバプールのキャプテンと副キャプテン

Jordan Henderson


フットボールとは面白いもので、たとえばスターばかりを11人集めたチームが最強かと言えば、そうとも限らないと思うのです。
よく、汚れ役という表現が使われることがありますが、決して目立ちはしないが、チームのために!と、ひたすら汗をかくプレイヤーがいてくれるチームは強い。
リバプールには、いまやワールドクラスと呼ばれるタレントが数人揃っていますが、彼等の輝きを増すために、実直な仕事をこなしている存在を忘れるわけにはいきません。

ボーンマス戦のスタメンが発表となったとき、私はジョーダン・ヘンダーソン、ジェイムズ・ミルナー、ナビ・ケイタの組合せがどうフィットするのか?
そこに興味があったし、正直に言えば、少し不安もありました。
しかし彼等は、見事な仕事ぶりを見せてくれた。

ヘンドもミリーもタイトな日程の中、スタメンフル出場を果たしましたね。
言うまでもなく、リバプールのキャプテンと副キャプテン。

彼等に共通するのは、同じイングランド人というだけではなく、決して華麗さはないものの、チームにいてほしい存在だということでしょうか。
派手ではない。
しかし、いなくてはならない。
そんなタイプだと思います。

ヘンドとミリーは、たとえば両サイドバックが攻撃に参加し、ウィングの位置まで上がった際、その守備力を補うため、すぐさまカバーへと走っています。
その運動量と気力の持続力。
頭が下がる思いです。
しかも、惜しみなく体力を使い、90分間走り続けるのですから。

James Milner

彼等の存在があるからこそ、リバプールのストロング・ポイントである両サイドバックのオーバーラップも生まれる。
両サイドバックが高い位置を取れば、ほとんどの人はそこに目をやることでしょう。
しかし、空いてしまったサイドバックのポジションを誰かがカバーしている。
そのことを忘れたくはないですね。

ジョルジニオ・ワイナルドゥムにも、同じような傾向があると、私は思います。

スター・プレイヤー達をより輝かせる。
まるで黒子のような役割をヘンド、ミリー、そしてジニもまた、繰り返し、繰り返し敢行します。
だからこそ、強いチームが生まれるのではないでしょうか。

スターはいていい。
むしろ欲しい。
一方で、その華麗なるプレイを支える実直なプレイヤーも必要不可欠。

ボーンマス戦を見て、私は改めてヘンドとミリーの貢献度の高さを実感しました。
ジョー・ゴメスが右サイドバックを担当していた時間帯においては、度々ヘンドは、ポジションの指示をしており、全体に目を配っている姿がありました。
ミリーもしかり。

リバプールは、前線と最終ラインにスタープレイヤーを擁しています。
一方で、中盤については、仕事人タイプが多い。
このバランスが、強さの秘訣なのかもしれません。
ヘンドやミリーのように、画面に映らない場所でもハードワークが出来るプレイヤーを大切にしたいですね。
これからも、リバプールのためにがんばってほしいと、心から願います。

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