
シーズン開幕前、リバプールがこんな戦績になると誰が予想したでしょうか。
負数は増え、攻守のちぐはぐさが目立つ試合内容には、コアなサポーターも苛立ちを隠しません。
そんな中、クラブの筆頭オーナーであるジョン・ヘンリーが、「ファンがフラストレーションを抱くのは当然だ」と語り、注目を集めています。
ジョン・ヘンリーオーナーが『Sports Business Journal』へのメールの中で明かしたことです。
サポーターの怒りや失望を理解した上で、「平凡さに甘んじてはならない」と語った言葉には、クラブ上層部の危機感も滲んでいたのです。
サポーターの怒りを理解すると語ったジョン・ヘンリー
リバプールは、マンチェスター・ユナイテッド戦で敗れたことで、最大のライバルにシーズンダブルという屈辱的なプレゼントをしてしまいました。
これは、サポーターにとって到底受け入れ難いものであり、とりわけマンチェスター勢に対して結果を残せなかったことへの失望は大きいものがあります。
そんな中、FSG(フェンウェイ・スポーツ・グループ)の中心人物であり、リバプールの筆頭オーナーでもあるジョン・ヘンリーが、ファンの感情について言及しました。
ヘンリーは、「ファンがフラストレーションを抱くのは当然だ」と認めた上で、かつてマンチェスター・ユナイテッドに7−0で勝利した試合ですら、「FSG OUT」と書かれた飛行機が上空を飛んでいたことを振り返っています。
つまり、勝利したから不満が消えるわけではないということでしょう。
リバプールというクラブには、それだけ大きな期待と厳しい視線が注がれている。
「平凡さに甘んじてはならない」
ヘンリーは続けて、「だからといって無視するのではなく、もっと努力しなければならない」、「平凡さに甘んじてはならない。勝たなければいけない」と語りました。
この言葉は、現在の状況をクラブ上層部も深刻に受け止めていることを示しています。
もちろん、サポーターの間では、チケット価格の問題やクラブ運営に対する不満も存在しています。
しかし、それ以上に今、多くのファンが求めているのは、「リバプールらしさ」を取り戻すことなのかもしれません。
勝敗だけではない。
苦しい状況でも戦い抜く姿勢、アンフィールドの誇りを背負う覚悟、そしてサポーターの心を揺さぶる情熱。
それらが見えなかった時、人々は強い失望を抱く。
だからこそ、オーナー自らが「フラストレーションは当然」と語ったことには、小さくない意味があるように思われます。
求められるのは行動
リバプールは今、大きな転換点に立っています。
サポーターの怒りに対し、言葉だけで応えることは難しいというもの。
必要なのは、実態のある動きであり、来シーズンへ向けた明確な変化に違いありません。
「平凡さに甘んじてはならない」
ジョン・ヘンリーのこの言葉が、単なる声明で終わるのか。
それとも、クラブが再び前へ進むための覚悟となるのか。
今後のリバプールは、その真価を問われていくことになります。
今季はくしくも、FSGが運営するメジャーリーグのボストン・レッドソックスが不振を極め、長年指揮を執ったアレックス・コーラ監督をFSGは4月に解任しており、そのことにヘンリーオーナーは言及していました。
トップの言葉だけに軽くないとは思いますが、どこまでFSGが本気を見せるかをKOPは凝視していることでしょう。
