プレミアリーグ制覇まで、あと一歩まで近づいた一昨シーズンでしたが、結果的にはタイトルを逃し、2位に終わったリバプール。
象徴的だったシーンだけに、今もチェルシーファンから揶揄されるキャプテンのスリップですが、スティーブン・ジェラードは、当時を振り返り、こんな言葉を残しています。
「あのスリップは、私が死ぬまで苦しめ続けることだろう」
墓場に入るまで、生涯の悔いとして離れることはない。
ということは、一日たりと忘れたことはない・・・という意味でもあると思います。
あの試合が終わった直後、私としては、あれが失点に結びついたのは、キャプテンの責任だけではない・・・という趣旨のことを書いた記憶があります。
フォロー、バックアップが、まったくなかったですからね。
とはいえ、それはもう、済んだこと。
ただし!スティーブン・ジェラードの中では、永遠に終わることのない心の傷として残っている。
ジョゼ・モウリーニョが、スティーブン・ジェラードに対するチェルシーファンのヤジを「私は嫌いだ!」と、明言したのは、おそらくモウリーニョという人が、プレイヤーの心を知っているからでしょう。
言い訳をせずに、ただ耐えてきたキャプテン。
その心の奥底に刻まれた大きな傷跡は、まだまだ癒えてはいないようです。
でも、それを含めて、やっぱりキャプテン。
ドラマを生む男だと思います。
ただひとつ言いたいのは、せめて、ラストシーズンのFAカップでは、決勝の舞台に立ち、最高のドラマに仕上げてほしかった。
今一度、言いたいと思います。
ありがとうキャプテン!
スティーブン・ジェラード!