プレミアリーグの再開について、不確定要素が多い中ではありますので、2019-2020シーズンを振り返り、特に各プレイヤーのことに触れて行きたいと思います。
まずはじめに、ヘンドことジョーダン・ヘンダーソンを取り上げてみたいと。
シャビ・アロンソから14番を受け継ぎ、スティーブン・ジェラードからキャプテンのアームバンドを引き継いだヘンドのことを。
ヘンドが、サンダーランドからリバプールへとやって来たのは2011年のことでした。
息の長いプレイヤーになりましたが、リバプールでのキャリアは、決して順風満帆ではありませんでした。
まず、ブレンダン・ロジャーズ体制下では重用されない日々が続き、一時期は放出候補にされていたと見られています。
この件については、過日ヘンド自身も認めています。
しかしヘンドはくじけなかった。
ブレンダン・ロジャーズ監督が求めるプレイスタイルを習得しようと、日々ハードなトレーニングをこなし、やがて主力入りを果たしています。
リバプールに欠かせない存在となったヘンドですが、まだ試練は続きます。
踵に問題を抱え、怪我との戦いが待っていた。
元々ヘンドは、攻撃的なミッドフィールダーという役割が得意だと思うし、ウィンガーもこなせていたという事実もあります。
そのヘンドに、アンカーとしての役割が巡って来た。
このときにも、ヘンドはしっかりと仕事を果たしています。
ユルゲン・クロップ監督もヘンドを重用しますが、ファビーニョがフィットするに連れて、ヘンドは一列前のポジションを志願。
これがまた、リバプールにとっては当たりでしたね。
ヘンドが見せる攻守の切り替え、その速さと厳しさは、他の追随を許しません。
そのヘンドに、また新しい役割が与えられたのは、絶対的な存在感を示していたファビーニョの負傷がきっかけでした。
ファビーニョを欠いたリバプールには、大きな不安が生じましたが、その穴をヘンドは見事に埋めた。
自ら志願してインサイドハーフに戻ったヘンドでしたが、チームに危機が訪れれば、しっかりとアンカーとして活躍を見せた姿は印象的です。
ユルゲン・クロップ監督からの信頼は篤く、キャプテンとしてチームを牽引しているヘンドですが、おそらく今シーズンが最も充実したものになっているのは事実ではないでしょうか。
怪我もありましたが、以前と比べれば、無理が効くようにもなっている。
また、プレイ以外の部分でも、そのキャプテンシーは、チームに欠かせないものとなっています。
昨シーズンは、念願のタイトルを獲得し、その輪の中心に立ったヘンド。
しかも、獲得したタイトルがチャンピオンズリーグというビッグなものでしたから、キャプテンとして、また更に自信をつけたことでしょう。
常に努力を怠らず、改善して行こうとする姿。
この姿勢がある限り、これからもヘンドは成長をして行くことでしょう。
もうすぐ30歳になるわけですが、まだまだヘンドは伸びて行く。
そのことは、今シーズンの活躍ぶりを見れば明らか。
本当に、良いシーズンを過ごしてくれたと思います。
これからも、チームのリーダーとして、数々の栄光を掲げてほしいですね。