プレミアリーグの再開について、不確定要素が多い中ではありますので、2019-2020シーズンを振り返り、特に各プレイヤーのことに触れて行きたいと思います。
今回は、若手センターバック、ジョー・ゴメスを取り上げてみたいと。
若手とは書きましたが、既にシニアの領域に入っており、現在はファン・ダイクのパートナーとして活躍をしていますね。
そのジョー・ゴメスですが、やはり良いことばかりではありませんでした。
どうしても怪我がつきまとう印象があり、しかも負傷をするタイミングが、ジョー・ゴメスにとっては辛かったに違いありません。
たとえば、イングランド代表に選出され、ワールドカップでの活躍が期待されたわけですが、大会直前に怪我を負い、ロシア・ワールドカップに出場できなかったことも忘れられません。
ジョー・ゴメスが、チャールトンからリバプールへやって来たのは2015年のこと。
当時の監督はブレンダン・ロジャーズで、左サイドバックとしてファーストチームに抜擢されたという経緯があります。
本来のジョー・ゴメスはセンターバックが本職であり、サイドバックもこなせますが、得意なのは右。
そこをあえて左で起用したのが、ブレンダン・ロジャーズ監督でした。
ユルゲン・クロップ監督が、リバプールへやって来た際には、ジョー・ゴメスは怪我による長期離脱中であったものの、「良いフィジカルをしている」と誉められていたことが印象に残っています。
そのユルゲン・クロップ監督ですが、ごく例外を除けば、ジョー・ゴメスに左サイドバックはやらせていませんね。
適正はセンターバックにあると見ているのでしょう。
時に右サイドバックも担当しますが、トレント・アレクサンダー=アーノルドが成長をしており、基本的にはセンターバックで固定されたと見てよいかと。
リバプールのセンターバックといえば、絶対的な存在としてファン・ダイクが不動のレギュラーとしてリバプールを支えています。
ジョー・ゴメスは、昨シーズン前半も良いパフォーマンスを見せていたものの、やはり負傷絡みでポジションを譲り、今シーズンのリバプールは、ファン・ダイクのパートナーとして、まずジョエル・マティプが選ばれています。
ジョエル・マティプが怪我をすれば、次はデヤン・ロブレンと、実質ジョー・ゴメスは4番手という位置に甘んじた。
この時期、ジョー・ゴメスには災難も襲っています。
イングランド代表合流中に、ラヒーム・スターリング氏に絡まれ、何故か被害者であるジョー・ゴメスが、イングランドサポーター?からブーイングを受けるという始末。
これには、さすがのジョー・ゴメスもメンタル的に憔悴したことでしょう。
そんな試練を乗り越えて、ジョー・ゴメスは、再びファン・ダイクのパートナーとしてのポジションを掴みます。
いろいろな見方があると思いますが、私が思うには、ジョー・ゴメスのパフォーマンスがぐーんと向上したのは、あのクラブワールドカップからではなかったかと。
いまや、ジョエル・マティプ、デヤン・ロブレンを控えにまわして、ジョー・ゴメスがセンターバックのポジションを獲得した感があります。
良くないことが続いても、めげずに奮闘した結果が、成果として表れましたね。
ジョー・ゴメスにとって、苦労をした甲斐があったというもの。
ただ、ジョエル・マティプもデヤン・ロブレンも、手をこまねいていることはないでしょうから、ジョー・ゴメスも日々改善を続けてほしいですね。
すっかりシニアの貫禄がついたジョー・ゴメスですが、1997年5月23日生まれであり、まだ22歳です。
センターバックというポジションからすれば、これからが伸びて行く時期でありましょう。
期待が膨らみます。
リバプールには、ファン・ダイクという世界最高のセンターバックがいるわけだし、ジョー・ゴメスも得るところが多いはず。
ぜひ、大きく羽ばたいてほしいですね。
とにかく、怪我には気をつけて。
まだまだ、ブレイクをする余地が十分に残っていると思うし、いずれイングランドをヨーロッパを代表するセンターバックと呼ばれるようになってほしいと思います。
ファン・ダイクから学ぶものは大きいはずだし、ジョー・ゴメスがリバプールに在籍しているということは、イングランド代表にとっても有り難いはず。
スケールの大きなセンターバックに育って行ってほしいですね。
近年で最高のパフォーマンスを見せたジョーダン・ヘンダーソン