
■アンフィールドで完敗
先ほど、チャンピオンズリーグ(リーグフェーズ)、リバプール対PSV戦が終了しました。
状況的なことを考えても、リバプールにとって簡単な試合ではないだろうと思っていましたが、まさかの1-4というスコアで完敗。
先日のノッティンガム・フォレスト戦に続き、またもアンフィールドで燃焼できない試合をしてしまいました。
■得点経過
先制をしたのはPSVで、その後さほど間をあけずにリバプールが追いつきましたが、セカンドハーフはPSVにしかゴールは来ませんでした。
- 6分:失点(PK)
- 16分:ドミニク・ソボスライ
- 56分:失点
- 73分:失点
- 90+1分:失点

■湧き上がってこないメンタリティー
リバプールの選手達が自信をなくしているとは言いません。
ただ、パッションあふれるチームだったものが、今日の試合を見てもそうですが、失点をすれば空を見上げ、あるいは下を向き。
自分達を鼓舞する力が湧いてこないような状況にあるように、私には感じられました。
もちろん、選手達を責めているのではありません。
そういう状況に陥る環境があるのだろうと。
■孤軍奮闘のドミニク・ソボスライ
どの選手だって全力で戦っている。
それは私も分かっています。
ただ、それが前面に出て来て、ピッチで体現をできるか?となれば、ドミニク・ソボスライの孤軍奮闘ぶりが目立っていたように思います。
疑いようのない事実は、フットボールはチームで戦うものであり、いくら能力が高い選手がいたとしても、1人では試合に勝てないということです。

■リバプールから消えたカウンター
リバプールの大きな魅力は、電光石火のカウンターでした。
相手コーナーキックでさえチャンスに転化してしまう恐ろしさを持っていたあのカウンター。
それが今は消えていますね。
だからといって、じっくりボールキープをしながら相手を崩していくというスタイルも演出できない。
昨シーズンまでは、それができていたように思うのですが、とても残念なことです。
■選手に合った戦術と柔軟性
今シーズン、リバプールが不調な主な原因は何か?
あくまで、私なりに愚考してみると、こんなこともあると思っています。
- スロット監督が追及する戦術が十分には理解されていない
- 欠けている選手起用の柔軟性
- 逆境に陥ったときのメンタリティー
- 偏る各選手のプレー時間
- 昨シーズンはユルゲン・クロップ前監督が残したものが大きかった

■新たに生じた不安要素
今日の試合でリバプールには、新たな不安要素が生まれています。
チーム状態が悪い中で、コンディションの良さを発揮していたウーゴ・エキティケが負傷。
61分の段階でアレクサンデル・イサクとの交代となりました。
もし、エキティケの離脱が長引くようなことがあれば、非常に厳しい状況になるし、コーディ・ガクポを左に固定するというこだわりを捨てる必要さえあるかもしれません。
エキティケは、柔軟なテクニックを持ちながら、戦うハートも持っていますので、何とか軽傷であってほしいと願うばかりです。
■苦境の中でも選手に拍手を送ったアンフィールド
PSVがゴールを積み重ねていく中、私が気づいたことがあります。
途中交代のイサクがシュートを放った際、KOPスタンドからは拍手が起こっていました。
こんなスタジアム、世界中のどこを探してもないことでしょう。
だからこそ、アンフィールドのファンの前で、今度こそ良いパフォーマンスを見せたいですね。
今日もまた、先日のフォレスト戦に続き、アンフィールドを後にするファンの背中が寂しそうでした。

■アンフィールドを覆う閉塞感の打破を
試合に勝つことが重要。
それは当然のこと。
しかし、今の状況であれば、今後に繋がるものを見出すことが必要だったと私は思います。
アンフィールドを覆う霧、閉塞感、これを打破するにはカリスマが必要なのかもしれません。
今一度、選手達の心を鼓舞する熱いパッションが。
主力メンバーも多く変わった中、あまりに難しく高度なことをやろうとすれば歪みが出る。
もう少しシンプルにフットボールをやってみませんか?
皆さんにもお考えが沢山あることと思います。
いろいろ考えていきましょう。
ボールを動かし、連動して人も動くというスロット監督のフットボール。
これは、ポジションの取り方でも連動の重要性が高く、私が先日書いた可変性にも繋がります。
今のリバプールは、もっと策をシンプルにした戦い方が必要だと思うのですが。
結果は結果として受け止めて、今のリバプールを浮上させるには何が最も必要なのか!?
そのことをクラブも考え、ファンの声にも耳を傾けてほしいですね。
