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スカウサーの存在が契約を延長した大きな理由 / フィルジル・ファン・ダイク(インタビューその4)

Virgil van Dijk

リバプールとの新たな2年契約を結んだファン・ダイクですが、いわゆる交渉事というのは複雑で、簡単に表現できるものではありません。
一方で、試合に出る選手の立場になると、細かいところはともかく自分のチームに抱いている感情が多くを占めるのかもしれませんね。

今回、2年間の契約を延長した大きな理由としてファン・ダイクは素晴らしいスカウサーの存在をあげていました。
そのへんのところを中心に、キャプテンのインタビューをご紹介して行きたいと思います。

<クラブへの愛について語ってくれたけど、ホームであるアンフィールド、特に毎試合赤と白の大海へとチームを率いていく責任についてはどうだろうか?>

アンフィールドは我が家だよ。
まさにあなたが言ったように、他に言い表しようがないんだ。
そう感じるし、実際に我が家なのさ。

ここでの年月の中で、勝利をたくさん経験できたことは本当に幸運だった。
そのサポートはいつだって非常に重要で、常に欠かせないものであり、そうでなければならないね。

選手にとっては、後ろ盾があると感じることがとても大事で、それが大きな助けになるものなんだ。
これまでの年月の中で、それがどれほどの力になるかを私たちは実際に見て来たしね。
ただ、もちろん毎秒それを求めるのは無理があるかもしれないとは分かっているんだ。
それでも、あの雰囲気の中でピッチに立つことは本当に素晴らしい体験で、これからもそういう瞬間がたくさん訪れてほしいと思っているよ。

<アンフィールドを特別な場所にしているのは“人”だよね。スカウサーやリバプールファンがどんな人たちか、入団前にいろんな人から聞いたかもしれませんが、今では彼らのことを内側からよく知っているあなたにとって、彼らはどんな存在かな?>

とても大きな存在さ。
それが、私がさらに2年間契約を延長した大きな理由でもあるんだ。
人々が本当に素晴らしいんだよ。
これまでの年月の中で、たくさんの友人もできたし、彼らが持っている価値観や人生で大切にしていること、そしてその日常の過ごし方には共感するものが沢山ある。
それは、自分にとっても大事なことだし、本当に嬉しいと感じているよ。

<あなたはキャプテンという役割を非常に真剣に受け止めているよね。常に高い基準を追い求め、それは学んだことでもあり、生まれ持った気質でもある。その高い基準の中には、おそらくあなたがリーダーとして導くこれからのリバプールの姿が、心の中に描かれているのだろうね…>

そうだね、私にとって個人的に常に大事なのは「学び続けること」なんだ。
学びは終わることがない。
これまでいくつかのクラブを経験してきて、それぞれでキャプテンを務めたり、いろんなタイプのキャプテンとも関わってきた。
誰からも何かしら学べるものがあると思っているよ。

直近の話をすると、もちろんジョーダン・ヘンダーソンだよね。
長年クラブのキャプテンを務めた素晴らしいキャプテンであり、今も私の良い友人だ。
彼からは本当にたくさんのことを学んだよ。
ピッチ上でもピッチの外でも、毎回の練習で示す基準の高さ、ピッチ外でのコミュニケーションの取り方、選手だけでなく、クラブに関わるすべての人たち、例えばトレーニング施設のスタッフなどもが一体感を持てるようにする姿勢には大きな影響を受けた。

ジェイムズ・ミルナーも長いキャリアの中で多くを経験してきた選手で、彼からも本当に多くのことを学んだよ。

この2人の存在は、私がキャプテンとしてチームを引っ張るうえで、さらにピッチ外でもチームをどうマネジメントするかという部分で非常に大きな意味を持っている。
もちろん簡単なことではないが、自分なりのやり方でやっていくしかないんだ。
今のところ、私自身がキャプテンを務めてきた中で物事はうまく進んでいると思っているし、もっと成長し続けたいとも思っているよ。

そして何より、全員が自分らしくいられる環境を作ることが大切だと思っているんだ。
自分を押し殺さず、自然体でいられること。
それがプレイにも影響するものなんだ。
だからこそ、私は自分なりのやり方でこの役割を果たしていて、うまくやれていると思うし、これからも進み続けたいね。

リバプールの人々、いわゆるスカウサーと共鳴することができ、契約延長をした大きな理由も彼等がいるからだとファン・ダイクは言います。
また、キャプテンであることについて、直近の例でいえば、ジョーダン・ヘンダーソンとジェイムズ・ミルナーから多くのことを学んだと。

かねてからよく言われることですが、リバプールにはキャプテンタイプが多い。
元々の資質もあるのでしょうが、こうして引き継がれていることを知ると、リバプールというものがキャプテンを育てる土壌になっているのかもしれませんね。

「スカウサーだね!」と言われることが誇らしい / 頭の中には常にリバプールしかなかったと語ったフィルジル・ファン・ダイク(インタビューその1)

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