
勝利まで、あと一歩だったフラム戦。
劇的というには、リバプールにとって厳しかった試合でした。
試合終了間際にしてリバプールは、勝ち点3を逃したのですから。
そんな夜を越え、キャプテンのフィルジル・ファン・ダイクは、次なる舞台――ロンドンでのビッグマッチを見据えています。
■劇的な結末が待っていたフラム戦
クレイヴン・コテージでの90分は、最後の最後まで緊張が張り詰めていました。
94分、コーディ・ガクポのゴールでリバプールは2-1と勝ち越し。
誰もが勝利を確信した瞬間でした。
だが、フットボールは時に残酷。
直後、ハリソン・リードの放った豪快なミドルシュートがリバプールのゴールネットを揺らし、試合は2-2の引き分けに終わりました。
それ以前には、フロリアン・ヴィルツがハリー・ウィルソンの先制点を打ち消しており、試合は終始、拮抗していた展開でした。
■プレミアリーグに簡単な試合はない
失意の中にあったであろう試合後、キャプテンのファン・ダイクは冷静さを失ってはいませんでした。
以下、LFCがオフィシャルで伝えているファン・ダイクの言葉を取り入れながら、これを書き進めます。
「プレミアリーグでは、どの試合も本当に難しい。彼らは今季、すでに多くのチームを苦しめてきたし、正直、それ以外の展開は予想していなかった」
結果だけを切り取れば、リバプールが勝ち点3を逃した試合です。
それも勝利を99パーセント手中にした中で。
だが、キャプテンは内容にも目を向けていました。
「後半は良かったと思う。しっかり立て直せたし、相手のボックスへ向かう勢いも増した。ただ、最後の一瞬で失点してしまった。それは本当に悔しいよ」

■ネガティブだけを抱えては前に進めない
試合を分析するという行為は、ときに心を重くするものだと思います。
それでもファン・ダイクは、その難しさを率直に語っていました。
「振り返ると、どうしてもネガティブな部分に目がいってしまう。ポジティブな要素を見つけるのは簡単じゃない。でも、僕達はそこから良かった点を見出し、次のチャレンジにつなげていかなければならない」
スカッド事情にも、現実的な視線を向けているファン・ダイク。
「コーディ(ガクポ)はストライカーとして役割を果たしてくれたし、その後ろには5人のミッドフィルダーがいた。そういう状況が今の現実だ。それでも、僕たちは戦い続けるよ」
■視線はロンドンへ
次なる対戦相手は、目下プレミアリーグ首位にいるアーセナル。
キックオフは木曜日、現地時間20時。
今季前半、アンフィールドではリバプールが勝利していますが、エミレーツ・スタジアムでは、また別の戦いが待っていると言っていいでしょう。
「まずはこの試合から回復することが重要だ。火曜日からは、彼らの強さをしっかり分析していくよ。ピッチに立つ選手も、ベンチから出てくる選手も含めて、アーセナルは本当に素晴らしいスカッドを持っている」
「彼らは今季、すべての大会でホーム無敗だと思う。だからこそ、これは良いチャレンジだし、大きな戦いになるよ」

■楽しみにすること、それ自体が覚悟
最後に、ファン・ダイクはこう語りました。
「本当に楽しみにしている。あの場所で結果を出すためには、その気持ちで臨むしかない。楽しみにしない理由なんてないんだ。まずはリカバリーして、そこから全力で集中するよ」
悔しさを抱えたまま、そこに立ち止まることはない。
回復し、受け止め、そして前へ。
リバプールは、次なる大きな戦いへと向かって行きます。
■思い出したいアグレッシブだったリバプール
リバプールの調子が良いとは、贔屓目にも言うことはできません。
そんなリバプールに、私は相反するようなふたつのことを期待したいと思っています。
- プレミアリーグのチャンピオンであるという自信を忘れずにいてほしい
- 何もかもかなぐり捨ててアグレッシブにチャレンジしてほしい
自陣深くからの強烈な超高速カウンター!
大胆なサイドチェンジ!
湧いてくるように、どんどん相手ボックス内に入って行くスプリント!
そういったものを思い出してほしい。
もちろん、志向している戦術スタイルが変化したわけですが、結果が出ない以上、自分達ができていたことを今一度思い出し、果敢にプレーしてほしいですね。
今シーズンの後半戦は、語弊を恐れずに言えば、リバプールはチャレンジャー!
その魂で、奇跡を起こしてほしいと私は思います。
そのメンタリティーを呼び戻す中心人物が、誰あろうフィルジル・ファン・ダイクなのです。
