土曜日に行われたFAカップ準々決勝のマンチェスター・シティ戦は、一人のファンとしてもいろいろ考えさせられるものでした。
試合後、なぜか私は遠藤航のことが思い出されていたのです。
求心力を失い、諦めムードが漂う中、遠藤がピッチに立っていたらどうだっただろうか?と。
サンダーランドとのアウェイゲーム、ストレッチャーで運び出された遠藤航。
そのとき彼の目に浮かんだ涙は、単なる痛みによるものではありませんでした。
アウェイの地で響いたリバプールサポーターの歌声、その瞬間にこみ上げた想いを、遠藤本人が明かしていました。
2月、スタジアム・オブ・ライトで行われた一戦。
リバプールが1-0で勝利した試合の中で、遠藤航は重要な守備対応の際に負傷し、その後手術を受けることとなってしまいました。
あれは、一瞬における捨て身のディフェンスだった。
クロスに反応し、ゴール前での危機を防ごうとした場面。
講談社のポッドキャスト『レッド・マシーン』の中で、遠藤は当時の状況をこう振り返っています。
「クロスがボックスに入ってきて、ただ外にクリアしようとしたのを今でも覚えている。
左足に体重を全部乗せた瞬間に怪我をしてしまったと思う。
もちろん痛かったよ!
その瞬間、プレー続行は難しいと感じていた。
それでも遠藤は、一度立ち上がるのです。
「もうプレーできないと思ったよ。
(立ち上がったのは)ロボに『このコーナーを守らなきゃいけないから、できるならやってくれ。守り終えたらまた倒れていいから』と言われたからだ」
チームのために最後まで戦うというその姿勢は、まさに遠藤そのもの。
「とにかく立ち上がろうとしたが、本当に痛くて怪我をしていてもチームのために何とかしたかったんだ」
やがて彼はピッチを離れることに。

だが、そのとき流れた涙の理由は、痛みだけではなかった。
「ドクターに立ち上がって歩けるかと聞かれたけど、無理だと答えて、少し涙も出たよ。
痛みで泣いたわけではなく、ファンが自分のチャントを歌ってくれていたからだ。
それは本当に大きな意味があった」
アウェイのスタンドから響いたリバプールサポーターの歌声が、遠藤の心を動かした。
「そのおかげで痛みも少し和らいだ気がしたし、とても感謝しているよ」
今シーズンの遠藤には、決して多くの出場機会があったわけではありません。
それでも彼のスタンスは変わることはない。
「5分でも10分でも、チームのために貢献したいといつも思っているんだ。その瞬間、ファンが自分を支えようとしてくれているのを感じることができて、本当に大きな意味があったよ」
さらに、負傷後に届いた多くのメッセージも、遠藤を支え続けているようです。
「SNSでもたくさんのコメントをもらったよ。
本当に感謝している。
みんなが気にかけてくれて、それが自分のモチベーションを保つ大きな助けになったんだ」
講談社のポッドキャストで語られたその言葉からは、遠藤航という選手の本質、さらにはリバプールとサポーターとの強い結びつきが、はっきりと伝わってくるのでした。
遠藤航という選手にとって、その存在感はリバプールの№3というものを超えている。
私には、そう思えて仕方ありません。
チームメイト達には、まずプレーできる歓びを感じてほしい。
私は、そう強く願っています。
