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リバプールの2019-2020シーズンを振り返る episode7 レッズの5トップ

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2019-2020シーズンは、リバプールにとって絶対に取りたいタイトルがありました。
言うまでもなくプレミアリーグ。
楽勝ばかりの試合では決してなかった。
しかしレッズは、最後まで諦めず、絶対に勝つ!という自信に満ちあふれていたように思えます。
結果的には、2位以下に大差を付けての優勝に。

シーズンオフを利用して、私なりに振り返りをしておりますが、今回は「レッズの5トップ」というタイトルを付けてみました。
リバプールの攻撃面では、まずカウンターの鋭さが光ります。
一方で、相手ボックス内に次々と人数が入って来る風景も圧巻。
それを可能にしているのは、フロントスリーの動きであり、両サイドバックの攻撃参加でありましょう。

リバプールのフロントスリーは、いまや世界に誇る攻撃陣として、相手を恐怖に陥れています。
私は以前、ロベルト・フィルミーノを称して、ユルゲン・クロップの傑作と書きました。
ボビーは、ブレンダン・ロジャーズ監督時代に獲得をした選手ですが、花開いたのはユルゲン・クロップ監督が就任して以降。
まるでボビーは水を得た魚のように生き生きと躍動し始めます。

一方、サディオ・マネとモハメド・サラーは、ユルゲン・クロップ監督が連れて来たアタッカーです。
モーについては、ローマからリバプールへとやって来るや、驚くべき決定力を発揮するようになって行きます。
彼がリバプールへやって来て、ゴールを量産しはじめた頃、ユルゲン・クロップ監督から、「もっとゴールの近くでプレイをするように」という指示を受けたことを明かしていました。

モーの加入により、サディオ・マネは左ワイドへとまわり、両ワイドがカットインしてくるシーンが増えてきた。
それだけではなく、フリーランニングで、相手ボックス内に走り込むケースも目立つようになりましたね。

リバプールのフロントスリーは、ポジションチェンジも行いますが、3人が揃って相手ボックス内に飛び込むことも珍しくありません。
必然的に、攻撃的位置における左右両ワイドが空くわけですが、リバプールの場合には、そこにトレント・アレクサンダー=アーノルド、アンディ・ロバートソンが上がって来る。
両サイドバックがウィングの役割を果たす。
ここにリバプールの5トップが成り立つこととなります。

さらにリバプールの場合には、前線の3人が相手ボックス内に入ったとき、中盤の選手もボックス内へ走り込んで来るケースがしばしばあり、これは相手にとっては脅威以外の何ものでもありません。
世界に誇るフロントスリーに加え、トレントとロボが攻撃に加わる。
両サイドバックのアシストは定評があり、リバプールのストロングポイントとなっています。
今シーズンも、それは健在でしたね。

あえて付け足せば、その攻撃を可能にしているのは、まず最終ラインにファン・ダイクがいること。
その背後にはアリソンが控えている。
この安心感は、かなりのプラスになっていると思います。

また、アンカーを中心とした攻守にわたるハードワークが、リバプールのフットボールを実現させている。
リバプールの中盤には、現在、典型的なファンタジスタはいません。
しかし、仕事人が多いですね。
それが、スター達を生かすことに繋がっている。

チームとして円熟の境地へと向かいつつあるリバプール。
これからフロントスリーは、より成熟するだろうし、トレントもロボも伸びて行く。
新シーズンは、更なる飛躍に期待したいし、ゴール数も増やして行きたいですね。
ユルゲン・クロップが目指すスタイル。
リバプールは、着実に理想型に近づいているように思えます。

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