未分類

FSGがリバプールの株式約30%を売却へ 何が変わる?現地サポーターの反応と今後への期待と不安

リバプールにとって大きなニュースが発表されました。

リバプールのオーナーであるフェンウェイ・スポーツ・グループ(FSG)が、クラブの少数株式を投資家グループ「1892 Holdings」に売却することで合意したというものです。

英メディアでは、その割合は約30%、取引額は16億5000万ポンドに及ぶと報じられています。

極めて重要なことですが、ではこのことをすぐにご紹介するかといえば、今回に関しては慎重であった方がよいと私は考えました。

今回の発表により「リバプールのオーナーが変わるのか?」、「これで大型補強が可能になるのか?」など、いろいろな見方が出ている状況です。

ただし、現時点で分かっていることと、まだ分からないことは分けて考えた方がよさそうだと私は考えました。

今回の動きはリバプールにとってプラスなのか。
それとも将来への不安を残すものなのか。

現地サポーターの反応も含め、できるだけ分かりやすく整理してみたいと思います。

まず知っておきたい FSGがリバプールを手放すわけではない

最初に押さえておきたいのは、FSGがリバプールを売却し、オーナーが交代するわけではないということです。

FSGとリバプールが公式に発表したのは、クラブの「少数持分(minority equity stake)」を1892 Holdingsに売却することで正式合意したというもの。

FSGは今後も株式の過半数を保有し、リバプールの経営権も維持します。

つまり、「リバプールのオーナーが変わる」というニュースではありません。

また、公式発表では具体的に何%を売却するのかは明らかにされていないかと思います。

The Guardianなど英メディアが30%、16億5000万ポンド規模と報じているという状況です。

新たに加わる「1892 Holdings」とは?

今回リバプールに投資するのが「1892 Holdings」というグループです。
1892としていることから、リバプールに照準を合わせていることは明白ですね。

中心となるのは英国の実業家アミット・バティア氏。

バティア氏は約19年間、クイーンズ・パーク・レンジャーズ(QPR)に関わり、会長なども務めてきた人物です。

今回の投資家グループには、バティア氏とミッタル家のほか、米国の投資会社など複数の投資家が参加しております。
その中には、Amazon創業者のジェフ・ベゾス氏が主要投資家となっているK5 Sportsも含まれており、ジェフ・ベゾス氏の名前が大きく報じられていますが、ここは少し注意した方がよいかと思います。

ベゾス氏がリバプールを買収したわけではない

ベゾス氏はK5 Sportsの主要投資家という立場であり、リバプールの取締役には就任しないと報じられております。

一方、バティア氏はリバプールの副会長に就任し、クラブの取締役会にも加わるとのこと。

その意味では、単に資金を提供するだけではなく、新しい投資家側も今後のリバプールに一定の関わりを持っていくことになると見る方が自然かと思います。

リバプールにとって何がプラスになるのか?

では、今回の投資によってリバプールにはどんなメリットがあるのでしょうか。

まず考えられるのは、世界的なビジネス、テクノロジー、投資のネットワークがクラブに加わることだと言えそうです。

FSGも公式声明の中で、新しい投資家たちの経験や視点がリバプールの長期的な成長につながることへの期待を示していました。

リバプールは既に世界有数の人気を持つクラブですが、さらにアジアをはじめとする海外市場、スポンサー、デジタル分野など、クラブの収益をさらに伸ばせる可能性はあるということですね。

そこで収益を増やすことができれば、長期的にはチームの競争力を向上させることにもつながっていくことでしょう。

「これで大型補強ができる」は少し違う

ここは誤解しやすいところなので、少しだけ触れておきたいのですが、
「大富豪たちがリバプールにやって来た。これで選手を好きなだけ買える」
という話ではないだろうということです。

今回の株式売却によって動く巨額のお金が、そのままリバプールの補強資金になるわけではないでしょうから。

The Guardianも、今回の取引によってリバプールの今夏の移籍予算や補強戦略が変わることはないとの見方を伝えています。

それに、プレミアリーグやUEFAの財務ルールもありますので、補強獲得は好き放題とは、なかなか言えそうにありません。

むしろ今回の投資で注目したいのは、目先の大型補強よりも、リバプールというクラブが長期的に稼ぐ力をさらに高められるかという部分になろうかと思います。

一方で不安もある

大きなメリットが期待できる一方で、無条件に歓迎してよいのかといえば、そう簡単な話でもないように思います。

リバプールというクラブには、オーナー問題で苦しんだ過去があります。

だからこそ、
「誰がLiverpool FCを所有するのか」
という問題について、サポーターが慎重になるのは当然のことだと私は思います。

今回は少数株式とはいえ、報道されている約30%という数字は決して小さなものではありません。

さらにバティア氏は副会長となり、新しい投資家側から複数の人物が取締役会に加わるということも押さえておきたいですね。

彼等がLiverpool FCをどのようなクラブだと考え、これからどんな形で経営に関わっていくのか。
そこは、時間をかけて見ていく必要があるように思います。

FSGがリバプールを売る第一歩なのか?

今回のニュースを受けて、
「これはFSGが将来リバプールから撤退するための第一歩ではないか?」
と、受け止めた人々もあったことでしょう。

ただ、現時点でそう断定できる材料はありません。

FSGは引き続き過半数の株式を所有し、クラブの経営権も維持するというのが事実です。

また、今回の契約によってFSGが将来さらに株式を売却しなければならないわけでもないとも報じられてはおります。

もちろん何年も先のことまでは分からないというのが、現時点で言えることでしょうか。

しかし少なくとも現時点では、「FSGがリバプール売却へ動き出した」と決めつけるのは早いということかと思います。

現地サポーターはどう受け止めているのか?

今回のニュースを考えるうえで、私が特に重要だと思うのが現地サポーターの反応です。

リバプールのサポーター組織「Spirit of Shankly(SoS)」(スピリット・オブ・シャンクリー)は、今回の発表をすぐに歓迎したわけでも、反対したわけでもありません。

エコーも報じていますが、慎重に状況を見極めようとしているスタンスです。

SoSは新しい投資家についての確認を進め、会員や幅広いサポーターの意見を聞くとともに、FSG側との対話も求めていくとしています。

彼等は声明で、次のような趣旨の言葉を発しています。

「リバプールのサポーターである私達は、適切なガバナンスとクラブのオーナーシップがどれほど重要なのか、改めて言われる必要はない」

リバプールの歴史を知る人なら、この言葉が持つ意味は理解できると思います。

過去にオーナー問題でクラブそのものが危機的な状況に陥った経験を、サポーターは忘れていないのです。

だからこそ、新しい投資家が来たからといって、すぐに歓迎するのではない。

一方で、最初から拒絶しているわけでもありません。

「まず、あなたたちがどんな人たちなのか。そしてLiverpool FCをどう考えているのかを見せてほしい」

そんな姿勢に近いのではないかと思います。

お金だけで判断するニュースではない

今回の投資がリバプールにとって良いことなのか。
それとも、将来的に不安を残すものなのか。

正直なところ、今の段階では答えを出すのは難しいというのが私の率直な意見です。

世界的なビジネスやテクノロジー、投資の経験を持つ人々が加わることによって、リバプールの経営基盤がさらに強くなるのであれば、それは歓迎すべきことです。

一方で、Liverpool FCは単なる投資対象ではないということも忘れたくありませんね。

1892年から続いてきた歴史があり、街があり、そこに暮らす人々がいて、世界中にサポーターがいる。

新しく加わる人々が、そのことをどれだけ理解しているのか。

私は、投資家たちが「どれだけのお金を持っているか」だけではなく、むしろそこを見ていきたいと思っているのです。

今は結論を急がなくてもいい

今回の動きが、リバプールにとって大きなプラスになる可能性は十分にあります。

だからといって、今の段階で手放しで歓ぶ必要もなければ、必要以上に不安になるべきでもないでしょう。

FSGは残り、クラブの経営権も維持する。

そこに新しい投資家達が加わり、Liverpool FCは次の成長を目指そうとしているのです。

その先にあるものが、単なるクラブの「企業価値」の上昇なのか。
それともピッチの上でも、サポーターにとっても、より良いLiverpool FCにつながっていくのか。

大切なのは、誰がどれだけのお金を持っているかではなく、その人たちがLiverpool FCというクラブをどれだけ理解し、大切にしてくれるかではないでしょうか。

現地のサポーターたちと同じように、今は結論を急がず、これからの動きをしっかり見ていきたいですね。

主な参考情報

この記事をまとめるにあたり、以下の情報を参考にしました。

  • Liverpool FC公式発表
    FSGによる少数株式売却の正式発表、1892 Holdingsの構成、FSGが引き続き過半数と経営権を維持することなど。
  • The Guardian
    約30%・16億5000万ポンドという取引規模、バティア氏の副会長就任、新取締役、今夏の移籍戦略には影響しないこと、FSGの今後の所有方針など。
  • Liverpool Echo
    現地での受け止めやSpirit of Shanklyの反応など。
  • Spirit of Shankly
    新しい投資家やクラブの将来的な所有構造に対するサポーター側の考え方、FSGとの対話を求める姿勢など。

※株式の売却割合について、FSGおよびLiverpool FCの公式発表では具体的な数字は示されていない。本文中の「約30%」は英メディアの報道に基づく。

ブログ継続のため(投げ銭)を『OFUSEで応援する』からお願いできれば支えになります

  • この記事を書いた人

Toru Yoda

ただの埼玉の隠居です

-未分類
-