
契約期間満了によりリバプールを去ることになったイブラヒマ・コナテ。
2025-26シーズンでのパフォーマンスは、時に批判されることもありました。
しかし、コナテは深い悲しみと苦悩の中にあったそうです。
ここでは、The Guardianによる記事をもとにして、コナテに寄り添ってみたいと思います。
この1年を振り返るコナテの言葉からは、1人で悲しみを抱え込み、どうしても浮上できなかったことへの苦悩が痛々しいほどに浮かんできました。
ジョタと最愛の父の死
新シーズンを前にして、まずコナテを襲ったのは、チームメイトであるディオゴ・ジョタと弟アンドレの死でした。
悲しみに沈むコナテを次に襲ったのは最愛の父ハマディさんの死。
お父さんは、長い間の闘病生活を送られていたそうです。
うつを口にするのを恥ずべきではない
私が思うに、コナテは心優しい人なのでしょう。
精神的にも追い込まれていたようです。
そんなコナテは言います。
人生には辛い時期があるし、うつ状態になることもある。
フットボーラーだってうつになることはあるんだよ。それを口にすることを恥じる必要なんてないんだ。
確かに、これまで多くの選手がうつに苦しんでいると話すのを聞いてきたよ。
ファンや外部の人たちは『彼らは大金を稼いでいるのだから理解できない』と言うことがあるね。
でも、それは違うんだ。
そんなことを言うべきではないよ。うつというものは、とても個人的なもので、心の奥深くに存在している。
うつになると、それは心から始まり、脳へと広がり、やがて身体全体を支配してしまうんだ。
私にとって本当に辛いのはそこであり、だからこそ私たちはこの問題についてもっと話し合う必要があるんだよ。
ジョタとアンドレの死について
ジョタと弟のアンドレを突然襲った交通事故。
一瞬で人の命は奪われる。
このときのことをコナテは回想しています。
本当に打ちのめされたよ。
あの時は、他の何事にも興味を持つことができなくなった。それでもフットボールに戻らなければならない。
なぜなら、私たちはクラブに雇われ、毎月サラリーを受け取っている立場だからだ。
果たすべき責任があるからね。私たちにはピッチに戻る以外の選択肢はなかった。
彼のために、彼の家族のために、そして自分たち自身のためにもプレーしなければならなかったんだ。乗り越える方法なんてないよ。
ただ、その悲しみと共に生きることを学んでいくんだよね。

父の重病という重荷を背負っていたコナテ
シーズン中にコナテのお父さんが亡くなったことを知っているファンも多いことと思います。
これは、急な訃報ではなく、長い間にわたる闘病生活の末だったといいます。
どうしたらいいのか分からなかったよ。
家に帰ってフットボールを辞めるべきなのか、それとも続けるべきなのか。
チームも私を必要としていたしね。誰に相談すればいいのかも分からなかったんだ。
だから、すべてを自分の中に閉じ込めてしまったんだよ。だからこそ、皆さんに伝えたいことがあるんだ。
気持ちが落ち込んでいる時や何か問題を抱えている時は、周りの人に話してほしい。
きっと助けになるし、気持ちも楽になるはずだから。私は誰にも話さず、一人で抱え込んでしまった。
その後、医師から『父の命は長くない』と告げられてね。
しかし、こんなにも早くその時が来るとは思っていなかったんだよ。
回復していると感じたことは一瞬たりとなかった
お父さんが亡くなったことで、コナテは少しの間チームから離れていました。
いわゆる忌引きですね。
そんな状況下にあったにも関わらずコナテは、チームの厳しい現状を見て、チームに戻るという意思をスロット監督に伝えたそうです。
しかしながら、この時のコナテは、自分が正常な状態にないことを理解していたといいます。
自分が回復に向かっていると感じられた瞬間は、一度たりとなかったよ。
こうした悲劇的な出来事があまりにも立て続けに起こった。
ようやく少し気持ちが落ち着いてきたと思ったら、また別の出来事が起こるんだ。リバプールの素晴らしいファン、チームメイト、そして何より家族の支えがあった。
しかし同時に、自分自身の力で立ち上がることも学ばなければならなかったんだよ。なぜなら、チームはこれまで以上に私を必要としていたし、父もきっと私が再び立ち上がることを望んでいたと思うから。
壮絶な苦しみにあったコナテを思う
私は今回、コナテの言葉を知り、それを書いていて、胸が締め付けられる思いです。
どれほど辛かったことか。
そんな状態にコナテがあることを知らずに、私は彼のパフォーマンスに目が行っていた。
私も同じ病を長年抱えていますので、こういうときにどんな状態になるかは理解しているつもりです。
いろいろ症状はありますが、判断力が著しく落ちるのです。
今になって言っても遅いのですが、何かコナテに手を差し伸べるすべはなかったのか?
それが悔やまれます。
これからもコナテに寄り添いたい
契約延長がまとまらないことで、コナテといえば、そのことばかりがニュースにされていました。
しかし、コナテにしてみれば、心身が不調の中、契約延長を落ち着いて考えるなどという余裕はなかったことでしょう。
今回は、契約期間満了になってしまいましたが、他に何かできることはなかったのか?
苦しみを誰にも言えなかったというコナテ、1人で抱え込んでいたというコナテ。
私は、なんてこった!と胸が痛いです。
コナテは、まだ若いし、これからのフットボーラー人生があるわけです。
リバプールでのラストシーズン、どれだけコナテが苦しんでいたか。
そのことを忘れずに、私はこれからもコナテに寄り添っていきたいと思っています。
