
コスタス・ツィミカスのことを書いてみたいと思います。
今日、5月12日は、ツィミカスの誕生日。
ツィミカスは1996年生まれですので30歳になりました。
“Greek Scouser(ギリシャのスカウサー)”として愛されてきた左サイドバックは、決してリバプールの絶対的主役ではありませんでした。
それでも、多くのKOPが彼を特別な存在として記憶しているのは、ピッチ上でもベンチでも、常にチームと共に戦っていたからでしょう。
2022年FAカップ決勝で優勝を決めるPKを沈めた夜を含め、ツィミカスには「リバプールらしさ」を感じさせる瞬間が数多くありました。
現在はローマで苦戦が伝えられる中、その去就にも注目が集まっています。
“Greek Scouser”として愛された理由
ツィミカスは、単なる控え選手ではありませんでした。
ベンチにいても、ゴールが決まれば誰より先に駆け出し、ピッチ上の仲間と感情を共有する。
あの姿勢こそ、多くのKOPが彼を“Greek Scouser”と呼んだ理由だったように思えます。
いわゆる常に戦っているファイターであり、情熱の人。
2022年FAカップ決勝で決めた運命のPK
2022年FAカップ決勝。
チェルシーとの激闘の末、試合は延長、PK戦へともつれ込みます。
リバプールの最後のキッカーとしてPKを託されたのはツィミカスでした。
そのPKは、まるでツィミカスのハートが乗り移ったようなキックだった。
果たしてリバプールは、このツィミカスが決めたPKによってチェルシーに勝利しタイトルを獲得。
ローマで苦しむ現在
今シーズンのツィミカスは、セリエAのローマへシーズンローンで出ています。
ローン先でのツィミカスは、なかなかにして苦戦が伝えられております。
ガスペリーニ体制の激しい戦術への適応、守備面での評価、序列争い――。
現地では完全移籍(買取)に慎重な報道も出ています。
しかし、それでもツィミカスの持つ情熱や感情表現までが失われたわけではありません。
情熱的なチームでこそ輝く選手なのかもしれない
アンディ・ロバートソンが、リバプールで輝かしい軌跡を辿って来た中、今シーズンをもって去ることが公式に発表されています。
夏以降、左サイドバックのファーストチョイスは、ミロシュ・ケルケズだと見て間違いないでしょう。
ケルケズの年齢、将来性、現代的な推進力を考えれば、それは自然な流れなのかもしれません。
それでも、ツィミカスという選手を見るたびに思うのです。
彼は単なる機能性だけで語るべき選手ではない、と。
感情を剥き出しにし、仲間と共に戦い、サポーターと一体化する。
そういう“熱”を必要とするチームでこそ、ツィミカスは本領を発揮できるように思えます。
それが今のリバプールなのかは、悲しいかな私も明言できない状況はあります。
KOPの中に生きる魂
30歳となった今、ツィミカスが次にどこでプレーするのかは、まだ分かりません。
ただひとつ確かなのは、“Greek Scouser”が残した熱量は、今でも多くのKOPの記憶に残っているということです。
リバプールが熱いパッションに満ちていたあの時期、
コスタス・ツィミカスとは、まさにその場所が似合う男だったと私は思わずにいられません。
